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梅錦を知る

社長のページ『おいしい話』

Vol.189 守貞漫稿

【2014.3.10】


社長のページでここ数回、江戸時代の飲酒について書きました。その中で「守貞漫稿」を2度引用しました。守貞漫稿は江戸時代後期の風俗、事物を説明した一種の類書(百科事典)です。挿絵が多いので分かりやすく、考証的随筆で、具体的かつ詳細です。江戸時代の事を書いた文章にはよく引用されます。
作者は喜多川守貞で1853(嘉永6)年に成立しました。私は岩波文庫から出ている翻刻版「近世風俗志(守貞漫稿)」全5巻を読んでいます。


 巻頭の「概略」は近世風俗志をそのまま転記します。


余、文化7年(1810)庚午6月、浪華に生る。本族石原氏なり。天保11(1840)年康子9月、東武に来る。時に歳31.遂に北川の嗣となり、同8年深川に間居し、黙して居諸(月日)を費さんことを患へ、一書を著さんと思ひ、筆を採りて几に対すれども、無学短才、云うべき所なし。ここのおいて、専ら民間の雑事を録して子孫に遺す。ただ古今の風俗を伝へて、質朴(素直で律義なこと)を失せざらんことを欲す。


 以下は概略を私なりに解釈しました。


一、この冊子は天保8年見聞したこと散紙(ばら紙)に書き、後で分類し数冊に綴る。故に雷紙(?)が多く、また、書き加えようと白紙も綴りましが、そのままになったものもあります。
一、この書は見分の多寡によって粗密があります。誇張したり、細かく書くここともあります。必ず例があるわけではありません。ただ筆まかせにかきました。
一、古いことは年号を書きました。近時のことは今世としました。年号を書かなかったものは多くは近時のことですが、古いものもなきにはありません。事によって察してください。
一、色々呼び方がありますが、京阪と書きます。五畿(大阪・京都・奈良)および近国をいいます。江戸と書きますが、山東諸国に及ぶともありますが、項目から推察してください。
一、私は大阪に30年、江戸に移って14年になりますので、両地の世間の慣わしはおおよそ知っています。今は都を離れて長いので、最近の状況には疎くなっています。京都・大阪は似ていますが、大阪に住んでいましたので、京都の事は間違っているかもしれません。
一、婦は眉を剃りお歯黒をした既婚をいい、女は眉を剃っていなくて、白くてきれいな歯をしたむすめのことです。弾婦美女(おきゃんな美女?)は年齢にかかわらず女ということもあります。文章から推察してください。
一、前に書きましたが、一枚紙に書き貯めて後で一巻にしました。前に書いたことを忘れ二度書くことがあったり、書いたものと思い込み必要なことを書きもらすこともあるでしょう。これを訂正しようと思ったのですが、近頃商売に復しましたので、暇がなく訂正できていません。そのうえ、近時黒船が来ましたし、また来るそうなので、衆の心は石の上に座らされたような不安な状況です。こんな状況はですから、訂正していません。諸財を櫃に入れて、今日川越の親族に預けました。こい願わくば子孫にこれを訂正 するよう申し伝えました。


こんな意味でしょうか?間違っていたらお許しください。
ここまで注釈されますと真摯な内容だと信じざるを得ないと思います。


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