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梅錦を知る

社長のページ『おいしい話』

Vol. 203 麦芽

【2015.5.10】


ビールは麦芽が主原料です。麦芽は大麦の種子中の糖化酵素が発芽によって活性化されます。でんぷんを糖化して麦芽糖にして大麦の成長に必要な養分として利用されます。 根と芽が出て光合成を始めるまでのエネルギーを担います。米、小麦、トウモロコシも発芽のとき糖化酵素がはたらきますが、大麦がとび抜けて酵素力が強くなります。

大麦栽培と小麦栽培のいずれの歴史が古いのかを調べました。Wikipediaによると大麦栽培は新石器時代の初め、1万年前シュメール人がメソポタミアで栽培を始めたそうです。小麦は中央アジアのコーカサス地方からイラクにかけてが原産地で、1粒系小麦の栽培は1万5千年前に始まり、その後1粒系小麦はくさび小麦と交雑し2粒小麦になり、紀元前5500年頃タルホコムギと交雑し、普通小麦が生まれたといわれる。普通小麦の栽培は紀元前3000年ころにはヨーロッパやアフリカに伝えられたそうです。栽培種の特定をするだけの知識が無く、大麦と小麦の栽培の歴史はどちらが古いかは解りませんでした。

大麦は栽培環境の許容性が広く、収量も多いため小麦より広い地域で栽培されました。しかし、大麦は小麦より精麦が難しく、グルテンが少ないので小麦と違う食べ方をしました。引き割にして、煮えやすくして粥に炊くか、麦芽にして乾燥させ、砕きやすくして、麦芽粉末を作り、パンに焼いたそうです。糖化酵素がはたらいた麦芽粉末で作ったパンは甘くて美味しかったのではないでしょうか。パンを焼くには多量の薪が必要ですから、まとめて焼いたと推定されます。一度に沢山焼いたので、麦芽パンを作って時間が経つと固くなり、水などに浸して柔らかくして食べたのでしょう。柔らかく、湿気を持った状態で、放置されると、酵母によるアルコール発酵が起こり、アルコール飲料になることが発見されたと推測できます。その延長でビールが造られるようになったというのが定説です。

大麦は近年まで世界各地で主要な穀物であり続けました。種を一粒播いて、何粒の収穫が得られるかを収穫倍率といますが、紀元前3世紀のイラン高原東北部のパルティア国の大麦の収穫倍率は12倍でしたが、小麦は4~8倍、エジプト小麦は2~4倍だったという記録がありました。古代エジプトでも主食のパンは大麦でした。ヨーロッパの小麦の収穫倍率は10世紀でも3倍、14~15世紀で4~5倍。16~17世紀で6~7倍、19世紀になって10倍を越えるようになったということですから、大麦がいかに重要な穀物だったかがわかります。

大麦には2条大麦、6条大麦と裸麦があります。6条大麦は6列(条)がすべて実になります。2条大麦は6列(条)のうち2条が実になります。2条大麦は粒が大きくなるのでビール用の麦芽に向いているのだと思います。一般に麦といわれているのは6条大麦で、産地は一番が福井県で次が富山県です。裸麦も2条と6条があるのだそうですが日本で作られているのは6条裸麦だそうです。裸麦は脱穀すると簡単に頴(エツ:穀類を包んでいる皮)が取れやすいからついた呼び名だそうです。日本では蒸した後、押麦にして麦ごはんとしてたべます。また、九州や愛媛県では麦みその原料になります。またハッタイコとして食べます。

日本での二条大麦の生産地は1位佐賀県、2位栃木県、3位福岡県、4位岡山県です。いずれも大手のビール会社が契約栽培をしています。裸麦は1位愛媛県、2位香川県、3位大分県の順番です。日本の麦は稲作の裏作として作られています。丁度いま予讃線で車窓から麦秋の景色が見られます。当社が雄町を購入している岡山県児島地方はビール麦を作っているので、今年こそ見学に行きたいと思います。


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