vol.13 全国新酒鑑評会 (1)

梅錦山川 (株) 社長山川 浩一郎  5月14日、東広島市の国税庁醸造研究所で行われた全国新酒鑑評会で梅錦の出品した吟醸酒が最高の賞である金賞を受賞しました。2年間のブランクがありましたので、良かったと思うと共にほっとしました。全国新酒鑑評会で金賞をとることは会社として営業上も重要ですが、杜氏にとっては生きがいと名誉がかかっていますので、一番心配したでしょうし、喜びもひとしおだろうと思います。

利き酒の順番を待つ人々

利き酒の順番を待つ人々。列の先にある建物 (左上) に全国の金賞受賞酒が置かれている。

 近年、鑑評会の出品酒レベルが上がっていますので、金賞をとれるかどうかは酒質が良いのは当然で、それ以上に競争に勝つための鑑評会情報の収集も必要になりました。

 金賞を取るための必要条件だと言われていることは、原料米に山田錦を使い、精米歩合35%に磨き、熊本酵母で仕込むことだと言われてきました。この条件を満たしたお酒を「YK35」と言っていました。

この条件の中に、水が入っていないのを疑問に思われるでしょうが、水は自社のものを使用しますので、選択の余地がないからでしょう。梅錦では水洗いや仕込みの時、温度調節した井戸水を使います。

 しかし近年「YK35」の熊本酵母でなく、通称アルプス酵母といわれているカプロン酸エチルをたくさんつくる酵母でなければ金賞をとれないといわれています。アルプス酵母は長野県の工業試験所が開発した酵母で、他の県には出しませんので他の機関でも開発されたものが色々あるようです。昨年の全国新酒鑑評会に出品されたお酒に使われた酵母は40数種だったと醸造研究所が情報として流しています。

 今の情報戦争で一番興味が持たれているのは、酵母の選択とその入手方法ではないかと思います。梅錦は愛媛県工業技術センターが開発した酵母を使って金賞がとれましたので、大変恵まれていると感謝いたしております。
 おかげで今年、24回目の金賞をもらうことが出来ました。梅錦の金賞の歴史と吟醸酒造りについては、7月、8月に書かせていただきたいと思っております。


写真提供 : 国税庁醸造研究所


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